愛をとりもどせ！！（後編） by長そで 小劇場 Trackback() Comment(3)

・前回のあらすじ
ラースタの大事なラジエータ・ホーンを取り戻すため、
雪名（とオマケ）は、野生のサソリさんたちに立ち向かうのだった。










ガキッ

雪名（白魔）「はっ！」

ギリギリギリ……










ブラギ「ハッ！？ 姫、危ない！」










雪名「あっ……！？」

ドガッ









雪名「きゃぅ！？」










スコポン「シャーッ！」

雪名「あっ……！」










ガン！

雪名「くっ！」










雪名「はぁっ！」

スコポン「キシャッ！？」










雪名「あ、危なかったです……」

ブラギ「姫！ まだ一匹！」

ストークスコポン「シャァァッ！」










雪名「あっ……！」










ブラギ「くっ、おのれ蟲ケラの分際で！ 姫にこれ以上触れさせはせん！」

ストークスコポン「シャッ！シャーッ！」










雪名「う……っ……」










雪名「（私は、負けてしまったのでしょうか……）」


ブラギ「くっ、よせ！ くそっ！」

スコポン「シャーッ！」


雪名「（あれを……おかあさんとマスターの大切なもの……を、守れないまま……）」










雪名「（でも、あれがなくなったら、おかあさん、泣いちゃいますよね……

　　　　おかあさんへの、マスターからの最初の贈り物……

　　　　二人の絆……それがなくなるなんて……）」










雪名「（絶対に……）」










雪名「……いやです」



ゴトッ…







スコポン「！」










スコポン「…………」










スコポン「？」



・

・

・










雪名「うっ……」










雪名「はっ……私は……」

レスキュー「お、やっと目覚めましたね。調子はどうですか？」

雪名「普通……です……でも、何故私はここにー？」

イズミ（茄子）「縒名ちゃん達が、スコーポノックさん達と一緒に倒れてた二人を見つけたんです」

ブラギ「そういうことらしいのです、姫。恥ずかしながら途中で気を失ったらしく、
　　　　私も記憶が飛んでいるのですが……」

雪名「……！ そういえば、おかあさんのツノは……！」










ラースタ（白黒）「大丈夫、ちゃんとここにあるよ」

雪名「おかあさん……！」

ラースタ「これ、気を失ったせっちゃんが握り締めてたんだって。
　　　　　　ぶらぎんから聞いたよ、これのために必死で戦ってくれたって」

雪名「は……い。じゃあ、それは私が取り返した、ということなのでしょうかー？」

ラースタ「他に誰もいないと思うけど？」










雪名「そうなの、ですか……よかったですー……」

ラースタ「うん。ありがとう、せっちゃん。ボクの大事なもの、取り返してくれて」

雪名「ぁ……はい、私も、よかったですー。おかあさん、悲しまずにすみました」

ラースタ「うん……でもね、ボクはこれがなくなるより、せっちゃんに何か起こる方がよっぽど心配だから
　　　　　　だからあんまり無茶なことはしないでね？ 約束だよ？」

雪名「あ…………はいっ！」










ブラギ「ふむ、何はともあれめでたしだな。はっはっはっは！」

イズミ「はい、ちょっと持ち上げますよー」

ブラギ「むがっ！？ ええい貴様、もっと上手くやらんか！」


レスキュー「しかし、雪名さんのボディのこの著しい負荷がかかった形跡は、なんなんでしょうねぇ……」


ブラギ「あだだだだだだだだだ！？ 折れる！ おい、折れる！ ほんとに折れるぞ！？」

イズミ「お、折れませんよぉ……だからちょっと大人しく……」

ブラギ「ぐわはぁぁーっ！？」


レスキュー「…………」



ちょっとイイ話もブラギのせいで台無しにしつつ、夜は更けていくのであった……（ぉ